Q&A

むし歯の原因は?

むし歯の原因は?

むし歯の原因は?むし歯とはミュータンス菌などによる感染症の一種であり、このミュータンス菌がつくるプラークが大きく関わっていることや、その他のいくつかの要因が重なってむし歯になることがわかっています。
また、新たに注目されているのが「脱灰」と「再石灰化」の関係で、「再石灰化(歯にミネラルを補給し結晶化させる状態)」よりも「脱灰(酸によって歯からミネラルを溶かしだす状態)」に傾いた時にむし歯が発生しやすいと考えられています。

むし歯が発症する4つの原因

下記の4つの条件が重なってむし歯になると言われています。

■ プラーク(歯垢)

口の中のミュータンス菌などの細菌が糖質からねばねばした不溶性グルカンという物質をつくり、グルカンが歯にこびりつきプラーク(歯垢)を作ります。

■ 糖質

ミュータンス菌などの細菌は、糖分を食べて乳酸を出し、プラークにたまった乳酸が歯を溶かします。

■ 歯の質

歯の質が弱い、歯ならびが悪いなども、むし歯にかかるリスクが高くなることがあります。

■ 時間

歯に歯垢がついている時間が長いほど、歯が糖質に接触する回数が多いほどむし歯になるリスクが大きくなります。

むし歯になりやすいタイプ

以下の点に多く該当する人はむし歯になりやすいタイプと言われています。

■ ミュータンス菌の数が多い

プラークをつくりむし歯のもととなる菌です。母子感染するといわれています。

■ ラクトバチルス菌の数が多い

ラクトバチルス菌は砂糖と一緒になって強い酸を作ります。

■ 飲食の回数が多い

飲食をするたびにお口の中は酸性に傾きます。したがってその回数が多い人はむし歯になりやすいといえます。

■ 歯垢の量が多い

歯にたまった歯垢が多いほどむし歯が発症しやすくなります。

■ 唾液の量が少ない

唾液の量が少ないと歯から菌を洗い流しにくくむし歯になりやすいと考えられます。

■ 唾液の緩衝能が弱い

唾液には糖類を食べて酸性になった歯垢を中性に戻す働きがありますが、この働きが弱い人はむし歯になりやすいと考えられます。

むし歯の進行状態

むし歯になると、まず表面のエナメル質に穴が開き、象牙質、歯髄と進行していきます。
むし歯の進行は下図のようにC-0からC-4まで5段階であらわされます。
あなたはむし歯がありませんか?もしあったらどれくらいの進行状態か調べてみましょう。
(エナメル質・象牙質などの言葉は下の歯の国「図を参照してください)

C-0
自覚症状は全くない状態です。
けずる治療はできるだけせずにフッ化物を塗ったり、コーティング材でカバーします。
c-1 C-1
エナメル質(歯の表面)に小さな穴があいた状態で、エナメル質には知覚がないので痛みを感じません。
この段階で発見できれば比較的簡単に治療が済みます。
c-2 C-2
穴が象牙質まで進行した状態で、冷たいものや熱いものがしみるようになります。
放置しても悪化する一方なので、できるだけ早く治療を始めましょう。
c-3 C-3
歯髄(神経)までむし歯が進行した状態で、歯髄炎をおこし激しい痛みが起こることがあります。場合によってはアゴの骨にも炎症やばい菌が及びます。
c-4 C-4
むし歯が歯根や周囲の骨にまで達した状態で、歯を抜かなければならない場合が多くなります。

歯の図解

エナメル質 歯の表面にある透明で硬い組織
象牙質 歯の中心部にあり、骨とほぼ同じ硬さの組織
歯髄 象牙質の内側にあり、いわゆる神経と呼ばれる部分。多くの血管や神経を含んでいます。
セメント質 象牙質の歯根の部分を覆う硬くて薄い膜
歯肉 歯の周りを取り囲み歯槽骨を覆っている軟組織
歯槽骨 あごの骨の中で歯の土台となる部分。歯が抜けたままの状態が続くと消滅する。
歯根膜 歯根の表面にあるセメント質と歯槽骨を結ぶ組織
illustration

むし歯の治療

むし歯の穴の処置

むし歯の穴の処置には次の3つのポイントがあります。

  1. 細菌に感染した象牙質を削ることにより、細菌を取り除く
  2. むき出しになった象牙質の傷口を塞ぎ、象牙質と歯髄を保護する
  3. 穴を金属やプラスチックなどの材料で埋めて元のかたちや色を復元する
歯に穴があかないようリスクコントロールが重要

むし歯は初期の段階でリスクコントロールができないと感染は一気に広がってしまいます。
また、いったん歯に穴が開いてしまった場合、自然にふさがることはありませんが、リスクコントロールを徹底することにより、拡大・進行を防ぐことが大切です。

最近の歯の治療は=リスクコントロールを前提に=

以前は、むし歯の近くの健康な部分もむし歯を予防するために削る治療が行われていました。
しかし今ではできるだけ歯を削らない治療を行うために治療機材や歯を修復する材料がどんどん進歩しています。昔のような大きな詰め物、金属色のかぶせものをしなくても済むようになっています。

できるだけ歯を削らないようにするためには…

かかりつけの歯科医院をつくっておくことが大切です。
定期的に通院していただければ、むし歯の進行状況を正確に把握できますので、その患者さんに合った必要最小限の治療を選択することができます。


むし歯の予防

むし歯が発症するのは・プラーク(歯垢)・糖質・歯の質・時間の4つの条件が重なったときです。
したがってむし歯の予防にはむし歯の原因をつくらないこと(リスクコントロール)が大切になります。

むし歯予防のポイント

■飲食回数を少なくする
飲食をするたびにお口の中は酸性に傾きます。

■甘いものを摂り過ぎない
人工甘味料を使用するのも一案です。また、量より回数を減らすようにしましょう。

■よく噛んで食べる
よく噛むと唾液の分泌を促進します。唾液はお口の中が酸性に傾いた時に酸を中和する作用があります。

■食後すぐに正しいブラッシングをする。
むし歯や歯周病の予防でもっとも重要なのが食後のブラッシングです。

■フッ素で歯の質を強くする。
フッ素は酸に溶けにくいフルオロアパタイトという物質をつくり歯を強化します。また細菌が作り出す酵素の働きを抑制し酸の生産を減少させます。

■定期健診・メンテナンスを受ける
1-2ヶ月でばい菌の温床になる歯石が沈着してきます。
定期的なメンテナンスを受けることでむし歯や歯周病を抑制できます。

食後の緑茶の効用

お茶に含まれるカテキン、フッ素、フラボノールはむし歯や歯周病、口臭に効果があると言われています。
また食後のお茶は口の中に残っている食べものを洗い流す効果も期待できます。

■カテキン【むし歯、口臭予防】
むし歯の原因になる口腔内細菌の増殖を抑制します。
■フッ素【むし歯予防】
フッ素は歯の傷や不完全なところに作用し、歯を強化します。
■フラボノール【口臭予防】
毛細血管を強化し歯茎からの出血を防ぎます。

キシリトール

キシリトールは、樺や樫などの樹脂からとれるキシラン・ヘミセルロースから作られる天然の甘味料です。
砂糖などの甘味料とは違い、キシリトールは口の中の細菌の栄養源にならず酸をつくりません。
またキシリトールにはごく初期のむし歯を元に戻す効果があることも確認されています。
キシリトール入りのガムやトローチ、歯磨きなども市販されています。

シーラント法

シーラント法は、生えて間もない歯の溝を樹脂で塞ぐむし歯予防法で、奥歯の永久歯の虫歯予防に効果的です。
フッ素入りの樹脂を使用することでさらに予防効果が期待できます。


歯周病とは?

歯周病とは?歯周病とは、歯と歯ぐきの溝の中や歯のすき間にたまった歯垢(プラーク)の中にいる細菌によって引き起こされる歯ぐきの病気です。
歯と歯ぐきの間から歯周病菌が入り込み、歯を支えている歯ぐきや歯を支える骨をじわじわと壊していき、最後には歯がグラグラになり噛むことができなくなってしまいます。
初期の歯周病は自覚症状がありませんので、症状が出た時にはかなり進行していることになります。
歯ぐきから膿(うみ)が出ますのでお口の臭いも出てきます。
きれいな息を保つためにも定期的にメンテナンスを受けて歯周病を防ぎましょう。

歯周病は「歯周ポケット」の汚れから

歯と歯ぐきの間の溝を歯周ポケットと呼び、この溝は炎症によってどんどん周囲の歯ぐきや歯を支える骨の細胞を壊していきます。
深くなっていきます。
定期的に溝の中を清掃することで歯周組織の破壊を防ぐことができます。
ただし、歯ブラシで溝の中をきれいにすることは事実上不可能です。歯ブラシの毛先が届きませんし、固まってしまった汚れも沈着しています。歯周病で苦しまないよう定期的に歯科医院でメンテナンスを受けることが大切です。

歯周病が関連する全身の病気

歯周病を放置しておくとお口の中のトラブルが進行するだけでなく、いろいろな全身の病気を引き起こしたり悪化させる引き金になります。

■ 心臓疾患と歯周病の関係
無病 歯肉炎 歯周炎 歯がない
死亡(死因を問わず) 345人(9.7%) 318人(13.9%) 556人(31.1%) 877人(40.8%)
冠動脈性心疾患による死亡 92人(2.6%) 93人(4.1%) 151人(8.4%) 225人(11.9%)
冠動脈性心疾患による入院 231人(6.5%) 170人(7.4%) 258人(14.4%) 413人(19.2%)
冠動脈性心疾患全体 288人(8.1%) 232人(10.2%) 349人(19.5%) 556人(25.9%)

25~74歳の男女9,760人を対象にした調査。歯周病の重症度が増すほど心臓疾患になるリスクも高くなる。

■ 早産・軽量児と歯周病の関係

正常体重児を産んだ母親と早産・軽量児を産んだ母親の歯周病の状態を比較すると、早産・軽量児群の方が歯周病が進行している傾向が見られます。

■ 全身疾患と歯周病の関係
糖尿病… 歯周病による炎症はインスリン抵抗性を高め、血糖値のコントロールが困難になります。結果として糖尿病を悪化させることに。
呼吸器… 誤嚥性肺炎をはじめ、喘息・咽頭炎などを起こしやすくなります。
心臓・血管… 心臓や血管の壁を傷害して、致命的な心臓疾患を起こすリスクが高くなります。
出産… 早産(低体重出産)のリスクが7.5倍になると言われています。

歯周病は、「沈黙の病」などと呼ばれるように痛みなどの自覚症状が出にくく、それが災いして予防を怠りがちになったり、進行が進んでしまうことがあります。
しかし、歯肉炎の段階なら歯垢をきれいに取り除けば症状は改善しますし、歯周炎になっていても進行を止めることは可能ですので、しっかりと治療することが大切です。


歯周病の治療

歯周病の治療歯周病のもっとも基本的な対処法はプラークコントロールです。
ばい菌のかたまりであるプラークを除去し、口の中の環境を整えることが重要です。
そのためには、毎日の正しい歯みがきが基本ではありますが、歯と歯の間や歯ぐきの溝の奥はどうしてもきれいにすることができません。そこで、歯科医院でプロフェッショナルケア(歯科衛生士によるお手入れ)を受けることで歯周病の進行を抑えることができます。

手術で歯周病を治す

歯周病の治療の一つに歯ぐきを切開する方法があります。
歯ぐきにメスを入れる目的は主に次の3つです。

【手術の目的】

  1. 深い歯周ポケット内部を清掃します。
  2. 破壊された骨や歯肉の形態を改善します。
  3. 再発予防のために歯肉の改善を行います。

歯周病が極度に悪化した場合は

どんなにむし歯のないきれいな歯であっても極度の歯周病にかかればその歯を抜かなくてはならなくなります。一度抜いてしまえば二度と生えてくることはありません。
万一、抜けてしまったところに人工の歯を入れる方法としては、

  • 義歯(入れ歯)
  • ブリッジ
  • インプラント

などがありますが、何よりも大切なことは自分の歯を抜かないように手入れを欠かさないことです。
歯科医院で定期的なメンテナンスを受けて自分の歯を大切にしましょう。


歯周病の予防

歯周病の予防歯周病は歯ぐきの骨を破壊していく病気です。歯周病のかかり始めには自覚症状がない病気ですので、検査をうけて症状を知ることが大切です。
い ちど破壊された歯周組織(骨や歯ぐき)はほとんど元に戻りません。むし歯の治療のように削って治すわけにはいかないのです。ですから歯を支える組織が破壊 される前に日ごろから手入れをして、定期的に歯科医院でメンテナンスを受けておくことが、一生自分の歯でおいしく食べられる状態を保つ秘訣です。

歯周病の検査

■プロービング検査
プローブという道具を使い、歯周ポケットの深さを調べます。
ポケットが深くなると、底の部分の汚れはご自分で取れなくなります。汚れを溜めておくとさらにポケットが深くなる、という悪循環に陥ります。

■X線写真による検査
X線写真により歯の周りの骨の破壊度合いや歯の根っこの状態を調べます。

ブラッシングの仕方

1.歯ブラシの持ち方

歯ブラシの持ち方に決まりはありませんが、えんぴつを持つようにすると過剰な力がかかりません。

力を入れ過ぎてみがくと歯や歯ぐきを削ってしまいます。知覚過敏症になったり、歯周病を悪化させます。

2.歯ブラシの選び方のポイント

  • 大きさ

大きい歯ブラシでは口の中で動きがとれません。
歯の奥まで届く小さめの歯ブラシが良いでしょう。使う人の上の前歯2本分くらいが適切です。詳しくは歯科衛生士にお尋ねください。

  • 硬さ

歯や歯ぐきを傷つけないよう少しやわらかめが良いでしょう。

ブラッシングの補助的用具

歯と歯のすき間などどうしても歯ブラシの毛先が届かない場所の清掃に歯間ブラシ、糸ようじ(デンタルフロス)などをおすすめします。

●歯間ブラシ

細い針金の周囲にブラシをつけたようなものです。歯ブラシの毛先が入りにくい歯と歯の間、歯ぐきの近くをきれいにします。すき間に入れて前後します。サイズはいろいろありますので自分にあったものを選び、入らないところには無理に入れないようにしましょう。

●デンタルフロス(糸ようじ)

ナイロンの糸を歯と歯の間に通して歯垢や食べかすをかき出します。

●ウォーターピック

水をノズルの先から勢いよく発射し、歯のすき間の汚れを洗い流す機械です。ウォーターピックでは歯ブラシの届かない歯周ポケットの底のほうの汚れを洗浄できますが、ブラッシングの代用にはなりませんのでご注意ください。


つめもの・かぶせもの

つめもの・かぶせもの虫歯の治療は、これまで虫歯を削った部分に金属を詰めることがほとんどでした。
金属には耐久性があり、過酷な口腔内の環境に適していますが、目立ってしまうことが欠点でした。
しかし現在では、従来の保険内治療では不可能であった、審美性に優れ耐久性に優れた材料を使用した治療を受けることができます。

オールセラミック

金属をまったく使用しないでセラミックだけでできたもので、見た目も一番自然の歯に近く、歯先に透明感があり、変色もしないため、自然な色合いと形を再現できます。また、セラミックのみの使用なので歯と歯茎の間が黒ずむこともありません。

メタルボンド

金属の上にセラミックを焼き付けたもので強度に優れているためブリッジにも使用できます。磨り減らず変色もない上、歯の多様な色を作り出すこともできるため審美性にも優れています。

ハイブリッド・セラミック

セラミックとレジン(プラスティック)を混ぜて使用することにより、天然歯に近い色合いを持ちますが、強度がセラミックより劣ることと、劣化や変色があるということが欠点です。

金銀パラジウム合金(保険内)

主に保険の補綴物のことです。金属特有の展性・延性によって歯に馴染みやすいのが特徴ですが、数年経つと黒ずみや、劣化を伴います。また、金属アレルギーの方は使用できない場合があります。

ゴールド

金合金を使用することによって金銀パラジウム合金より、金属アレルギーが起こりにくく、腐食がなく、また強度も天然歯に近いため長い間安心して使用することができます。また、金属特有の展性・延性をもつため、噛み合う歯とも馴染みやすく傷めたりすることがありません。


コア(土台)

コア(土台)コアとは、虫歯になった歯や、歯冠部を失ってしまった歯の根部の補強をする補綴物のことです。
歯髄(神経)を失った歯は栄養が行き届かないため歯質は脆くなってしまいます。
そこで歯の根部にコアと呼ばれる土台を入れ、補強した上でかぶせものをします。
また、根の治療などによって、神経がなくなると歯髄腔(神経が通る穴)は空洞になります。
そこにまた細菌などの感染が起こらないように樹脂とコアで密閉することによって、二次感染を防ぐという効果も担っています。
コアには保険診療から自由診療までさまざまな種類のものがあります。

コアの種類

メタルコア(保険治療)

強度的には問題ありませんが、長期の使用による金属イオンの流出と水分による腐食(さび)があります。
歯根部の表面と内面に通じる象牙細管を入ってくる水分によって金属が少しずつ錆びてしまうのと、金属異論が染み出すことによって黒ずんでしまい、前歯などに使用すると歯肉が黒く見えてしまいます。

ファイバーコア

金属イオンの流出によって歯肉が黒ずんで見えるというデメリットを解決したのがファイバーコアです。
ファイバーコアは特有の弾性を持ち、歯根部への負担を極限まで抑えた素材です。
また、金属を使用しないので、金属イオンの流出もない上に、金属アレルギーの心配がありません。
審美的にも最もよい素材だと考えられています。


入れ歯とブリッジ

失ってしまった歯を補う方法には、入れ歯(部分床義歯)、ブリッジ、インプラントがあります。

ブリッジとは・・・

失った歯の部分の左右の歯を支えとしてそこに橋を架けるように義歯を入れる方法です。

ブリッジの長所
  • 自分の歯を土台とするため、自分の歯で噛んでいる感じがする
  • ほとんどの場合保険で治療ができる
  • 見た目が良くできる
ブリッジの短所
  • 左右の健康な歯をある程度削らなければならない
  • 土台となる歯が弱い場合はできない

入れ歯(部分床義歯)とは・・・

入れ歯(部分床義歯)とは、粘膜で支える義歯です。

入れ歯の長所
  • どんな場合でもできる
  • 健康な歯を削る量は非常に少ない
  • 清潔に保てる
  • 保険でできる
入れ歯の短所
  • お餅やガムなど噛めないものがある
  • 見た目が悪くなることがある
  • 噛みあわせがすぐに変化し、装着が煩わしい

インプラントとは・・・

骨の中にチタンのネジを埋め込み方法です。

咬む迫ヘが入れ歯やブリッジと比較して格段に高く、自分の歯と同程度で違和感もありません。
健康な歯を削ることもないので、残っている歯に対してもやさしい治療法と言えます。
費用と時間がかかることがインプラントの欠点といえます。

入れ歯の種類

レジン床(保険)

プラスティックでできた入れ歯で保険が適用されるので経済的です。
しかし、保険診療では材質、形態などに制限があります。

コバルトクロム金属床

プラスティックに入れ歯に比べ、金属を使用するため食べ物や飲み物の熱が伝わりやすく、自然に近い味覚が得られます。
また、薄く小さく馴染みやすいので違和感がなく、発音なども比較的なめらかにすることができます。
人工歯には個性に合ったものを使用するので若々しい口元が得られます。
また汚れがつきにくく、気になる入れ歯特有の臭いが少なく衛生的です。

チタン金属床

金属部分をチタンにすることにより、コバルトクロムを使ったものよりも体に優しく、軽く快適な咀嚼運動が得られます。
また、金属アレルギーの方にも安心です。

ゴールド(白金加金)金属床

コバルトクロムやニッケルを使った入れ歯に比べ、金属部分を金にすることによって、腐食などによる劣化や変色がありません。
また、他の金属よりも精密に加工することができるので、より良い装着感が得られ、体にも優しく、金属アレルギーの心配もありません。
金属特有の味が全くしないので良質な熱の伝導性とともに食事をおいしくいただくことができます。


ホワイトニング

ホワイトニングホワイトニングは、歯を削ったり人工物を付けたりせずに、歯そのものを白くできます。
ホワイトニングにはオフィスホワイトニングとホームホワイトニングがあります。
オフィスホワイトニングは歯科医院で行い、ホームホワイトニングは、自宅で歯の漂白を行います。

オフィスホワイトニング

歯科医院で行う歯の漂白をオフィスホワイトニングといいます。
ホームホワイトニングで使用するものより強めの薬剤を使い、レーザーを当てて薬剤を活性化させます。
治療は1,2回の通院でかなり白くなります。短時間で白くしたい方や、より白くしたい方向きの治療方法です。

ホームホワイトニング

オフィスホワイトニングに対し自宅で行う歯の漂白をホームホワイトニングといいます。
夜間、寝ている間に行うものや、2時間程度で済むものもあります。
希望する歯の白さによって異なりますが、通常は2週間ほど毎日行えば白くなります。

歯肉のホワイトニング

歯ぐきが黒くなるメラニンとは?

メラニンによって歯肉の色が褐色に変化してしまうことをメラニン色素沈着と言います。
メラニンは、上皮基底細胞層に散在するメラノサイトで正合成され、付近の基底細胞質内に顆粒状の褐色色素として沈着します。
歯肉にメラニン色素が沈着する原因は喫煙や口呼吸などが関係しています。

歯肉のホワイトニング法

薬剤を使った場合の治療時間は約10分、レーザーを使った場合は約30分です。
施術をしてから約2週間でピンク色健康的な歯肉の色に戻ります。